「世界一美しい」についてのぼやき。
最近、ちょっとうんざりしています。
「久々に登場していきなりなんの話だよ?」って仰せになるでしょうが、まあ聞いてください。
あのですね、
barrette&creamには本がたくさん置いてあります。
もちろん私が本好きで
普段から書店によく足を運ぶのですが、
まず、「おもしろそう」と思う本があまりないんですよ。
そして「おもしろそう」から「読みたい」「欲しい」になる本となるとさらに少ない。
世界中に面白い本は当然たくさん存在するし、
単純にその本屋さんのセレクトと自分の好みが合わないだけのことだけ、ということもあるので、「欲しい本が置いてない」ということそのものに不満があるわけではありません。
うんざりすること、というのは
一言で言い表すなら
「どうしてこんなにもアピールの強い、押し付けがましい本が多いのか?」
ということです。
本屋に入ってぐるりと周りを見渡すだけでも
「いかにこの本が役に立つか」だの、「どのくらい内容に価値があるか」だの、「誰それが絶賛した」だの、「どれくらい売れているか」だの、表紙や帯で言い過ぎな本がとても多い。
そんなような見た目の本が目に入るたびに、あまりのアピールぶりにたちまちゲンナリしてしまうのです。
こういう傾向は、いわゆる「オシャレ本」と言われるようなアート系や写真集のようなものにも最近よく見られます。
よくあるパターンとしては「世界で1番美しい〇〇」とか、「死ぬまでに一度は行きたい〇〇」「日本の最も価値ある〇〇」など。
よく目にしますよね。
もちろん表紙に気を遣うのは大切です。見た目が良くなければ手に取ってもらうことすらできないでしょう。
人間もある程度の身だしなみとかオシャレに気を遣うのと同じです。
でも、前述のような本を目にするたび、「私ってかわいいでしょ?」「オレってイケてるよな」「私の人間性はこんなに素晴らしい」「僕と付き合うとこんなメリットが」って初対面で言ってくる人に出会っているような感覚に陥ってしまう。
もう「うんうん、わかったわかった、すごいねハイハイ」って言いたくなります。
基本的に「真に価値のあるものは、価値のわかる人と価値を理解しようと努める人により見出される」と思っているタイプの人間です。
分かりやすくアピールしまくるものではありません。その姿勢がそもそも美しくない。
出版業界全体で
高◯純次さんの名言、「読まなくてもいいよ、買ってくれれば」みたいなニュアンスの、「どうすれば売れるか」だけを一生懸命考えただけの装丁と内容の本が多い気がします。(あ、彼のことは好きですよw)
むしろ
さりげなく、押し付けがましくなく、それでいて時代に左右されない価値と誠実さを持つ本。
それぞれのジャンルで最もオーセンティックな本を選びたいし、読みたいと常日頃思っています。
お店にも本当に面白い本が揃っていますので是非ご覧くださいませ。
イヤイヤ、そもそもね、
ヘア作りもこういうのと似たところがあると思っていて……うんぬんかんぬん。
…と、話し出すとまた長くなるので
これはまた別のお話。(森本レオか)